近年の医療技術の発展は著しい一方で,人違い・部位違い・薬違いのような単純な医療事故が後を絶ちません。米国での医療における有害事象は入院患者の約4%,それによって死亡する患者は0.5%に上ると報告されています。
一方,航空宇宙工学は極限状況における人間の活動を扱うため,その発展の途上では同様にヒューマンエラーの問題が指摘されましたが,それを克服してきた背景があります。医学と航空宇宙工学には,崇高な業務目標,複雑かつ高度な科学技術,チームワークなど,共通点が多々あります。人間が宇宙で安全に活動するために蓄積してきた膨大な知識と技術を医療の安全に活用することはできないだろうかと考え,向井千秋JAXA宇宙医学研究センター長の発案により宇宙の安全管理のノウハウを筑波大学附属病院の医療安全管理に活かす取り組みがスタートしました。
その活動成果を広く多くの医療機関並びに医療関係者へお伝えすべく,下記のとおりシンポジウムを開催いたします。当日は全国の病院で簡単に導入できるよう,多くの医療機関で転倒転落防止のために用いられている離床センサー「うーご君(ホトロン社製)」をテーマに,JAXAの安全管理手法を医療現場に応用した当院での取り組みをご紹介します。
■ 日時:平成28年7月23日(土) 13:00~15:30(12:30開場)
■ 参加資格:ご興味がある方どなたでも
■ 参加費:無料
■ 参加方法:「氏名」「所属」「職業」を明記の上,筑波大学附属病院内シンポジウム
事務局 anzen#@#hosp.tsukuba.ac.jpまでメールでご送付ください
(#@#を 「@」 に置き換えてください)
■ プログラム:詳細は別添チラシをご参照ください